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得意な方法とコンピュータ

著者: エイム研究所 矢野 弘

お金の儲け方には3つのタイプがあります。1つはものづくりや御もてなし(サービス)で付加価値をつけて高く買ってもらうVALUE型で、一般に日本人が得意な方法です。2つ目が法律的・縄張り的に権利化し、例えば特許で権利化しロイヤルティをとったり、輸入の規制で通関税をとったりするCLAIM型で、欧米人が得意な方法です。告訴して損害賠償請求もこれに入ります。3つ目が株や物など安く仕入れて高く売れるタイミングや買い手を見つけて買売したり、賃金の安い地域に工場を移したりする投機的なSPECULATION型で、華僑人が得意な方法です。

 

どの方法が良いとはいえません。どの方法(手段)を選ぶかは目的が同じでもその時のトップの志し(AIM)で異なってきます。ただ共通していえることは、それぞれの型の中でないと発揮できないこと。この型の中でのいろいろな手法・手順のことを『しくみ』といいます。

 しくみとは「System」や「Structure」とは異なります。しいていえば今流行りの「ビジネスモデル」が近いのですが、ずばりではありません。ビジネスモデルといえばアメリカが最初のように聞こえますが、JITやトヨタ生産方式のことをリーン生産方式といったり、JIT+田口メソッドのことを6σ(シックスシグマ)とよんだりしています。

 

しかし、元は日本の発明品なのです。儲けを大きくするには、しくみの範囲を広くしなければいけません。これをビジネスモデル特許として権利化し使用料で儲けようとして範囲を束縛すると効き目が狭い範囲になり、使用料は得れるが肝心のしくみからくる効果が低くなってしまいます。しくみの効果を発揮させるにはやはり『オープン&ワイド』にするのが秘訣です。

 つづいて良いしくみとは何でしょう・・・。
それはシンプルなほど良いのです。しかしシンプルなものほど構築は難しいのです。

逆に言うと簡単に作れるしくみは複雑になります、と言うより「なってしまう」のです。

 

例えば、私の体験談ですが生産管理にてコンピュータによるスケジューリングを行い生産指示のシステムを構築をしました。生産順序や時間の割りつけのシステムは簡単にできます。しかし、いざ運用していくと、設備故障や設定した速度で物ができなかったり、作業者の休み・技能不足、急な注文、量の変更、不良などで計画通りにいかないのが常です。
 そこでシステム上、各種トラブルを想定したパラメータが設定できるソフトの追加が必要になります。これも簡単につくれます。

 

しかし運用は、その都度設定値のメンテナンス業務が発生し複雑になり「どうしてこんな計画になるの?」とグチが出てしまいます。さらに作ったものが市場と合わず在庫管理のシステムが必要になります。在庫管理のシステムなんて「入りと出と残」の計算なので簡単につくれます。しかしこれをスケジューリングの生産計画システムとからめて運用するとますます複雑になっていきます。

 

精度を求めようとすると、現場に詳細なデータを入力してもらうよう要求する事になる。入力や出力画面がどんどん増え、いつしか複雑なほど「高度なシステム」と自慢するようになってしまいます。ま~複雑なほうがソフトは高く売れますからハハハ!

 逆にシンプルなしくみとして「かんばん方式」があります。売れた物をだけを補充するように造ればいいのです。しかしいざ構築しようとすると同様にトラブルがあり、これを改善しないと「しくみ」はうまくまわりません。

 

簡単につくれる「しくみ」はトラブルを容認し構築してしまう傾向になりがちで、それゆえ複雑になってしまい、シンプルな「しくみ」はシンプルにするための阻害要因を潰しながら構築しないといけないため構築に労力がいるのです。

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