生産準備

生産準備は新商品や新機種の生産開始までの準備で、設備・部材・標準・人材の4Mを準備します。

設備と部材は現状の生産と離れて、どの会社でも別個に準備にとりかかる事ができます。

標準は今までのノウハウをマニュアル化していれば、似た部分は事前に準備できますが、

人の感コツにたよって生産していると、ノウハウが人にくっついているので、事前準備はしにくい。

また人材の確保も現状の生産に従事している人を止めて、事前に確保して訓練することもやりにくい。

設備の評価など製造の人に使って見てもらわないと、使い勝手も分からない。

 

生産の開始で混乱し続ける原因は、設備・部材・標準の3Mが不備の場合、4M目の人に

高い技能や知識を求める事になり当然、ミスば多く発生し不良ができてしまう。

不良ができてしまうと作業者は「ごめんなさい」と謝ってしまう。3Mが不備であればあるほど

作業者に多くの「ごめんなさい」を言わせてしまう。

3Mの不備部分をカバーするために、作業者が技能・知識を習得するまで混乱は続きます。

これに耐えた作業者しか残らないので、当然、人数不足になり生産量や納期が確保できない。

こんどは販売営業がお客様に「ごめんなさい」を言い続けるようになります。

この間に多くのロスが発生し、現場の生産性向上によるコストダウンどころではない。

まがいなりに生産が順調になっていっても、不備な設備や部材のままだと、その後の改善は進みにくい。

改善しても「最初からこうすれば良かったのに」のグチが多く発生するでしょう。

後からの改善は生産しながらなので、始めっからやっとけばと比較すると3倍の時間とお金がかかります。

これは野原に新しく都市をつくるのと、既に密集し機能している都市を再開発するのと同じ状態です。

新しい都市は「構築」するだけでよいが、古い都市は「交わす,解体する,構築する」の3ステップが必要です。

 

生産準備は人体でいうと背骨です。脳・内蔵・手足を有効に支えている機能です。

 

 

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