拡大しては、いけないビジネス

拡大しては、いけないビジネス

善い志で起業しても、拡大してはいけないビジネスがあります

たとえ自分でも世間でも善いことをしているといわれて、その気になってビジネスを拡大すると、拡大そのものが倫理的に悪い事になる場合があります

1) 地雷除去

戦争中に埋められて、戦後の復興で野山に畑を設けようと、子供などがその地雷を踏み、命を失ったり、片足を失うなど怪我をしていることが多く有ります

この悲惨な状況をみると、なんとか地雷を除去して、安全な生活を築かせてあげたいと誰しも思います。私自身もそう思います。実際に技術力で可能にした機械を発明した人がいます。

とても善い志で感動します。

世界には無数に地雷は埋まっています。そのため全世界に地雷除去活動を広めたいものです。

これを行うためには大きな資金が必要です。企業が行うにはボランティアではビジネスとして続かないので、利益がでないといけません。そのため売り上げをどのようにするか模索します。

また、継続的に売り上げや利益を確保する為に、さらに雇用を安定にするためには、地雷は継続して埋めてもらはないといけません。埋めてもらわないと仕事は減っていき、最後は無くなります。

ビジネスを拡大し、よりニーズが高くなる為には、より多く地雷を埋めてもらわなければなりません。

倫理に反します・・・

 

2) 介護事業

お年寄りが増えて、介護が必要な人が年々増えています。不自由な人の手助けをする介護は、とても善い行いです。ビジネスチャンスとばかり5~10年前から介護事業を立ち上げた会社や個人か多くあります。

介護費用は介護の重度から価格が異なります。重い症状ですと費用は高くなります。介護される人は毎日の事なので頻度も多くなり、費用は増加するばかりです。介護士は平均的に安い収入にも関わらず一生懸命貢献しています。

とても善い志で感動します。

とくに日本は老人が今後10年間は多いので、介護士の人手不足が既に発生しています。

企業として、売り上げ拡大や利益をあげようとすると、介護される人をより増やさないといけません。介護士の収入を増やそうとすると重度を上げて単価を上げなければなりません。

そのためには、より不健康な老人を増やす政策をとり、より重症な人にして、直らないようにしないとビジネスの拡大と継続はできません。

倫理に反します・・・

だれも介護されたくはありません。みんな自立して元気に暮らしたいのです。介護される状態になっても、改善して自立したいのです。

本人が望んでいる事と企業が追求することが反対です。

では、健康になり自立し介護されなくて、良いようになるビジネスをするとマッチしますが、自立されると介護の売り上げは減り、市場は縮小します。ビジネスは成立しません。

 

お分かりでしょうか

その他いろいろ似たビジネスがありますが、民間は「顧客の創造」,「継続」が企業の性質なので、数字を追求すると倫理に反することをし始めます。

このようなビジネスは国が主になり、部分的に民間に行為を委託して行う性質のビジネスです。

典型的なのが「警察」です。

 

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