地政学を経営に⑩ 外貨の使い方 一帯一路

地政学を経営に⑦ 外貨の使い方 一帯一路

一帯一路で貸し付けたお金はドルです。

現地の建設には中国企業とくに国営企業が入り、貸したドルで工事を請け負いさせます。労働者も中国人を連れていきます。

現地国は借りたドルで支払います。中国企業はドルの収入のため中国国内では使えません。

そこで共産党銀行に両替を頼みます。共産党銀行は人民元を印刷して渡します。するとドルは共産党に戻ります。

現地国は中国建設企業に工事費を払いましたが、これは借金の返済ではないので、借金だけ残ります。

返済された分ほど共産党にはドルがさらに増えます。現地国が返済不能に陥っても、ドルは回収しているので財務的には無傷です。

人民元印刷費用は実質的に口座に数字を振り込むのでコスト0です。

借金の返済できない国は、恐喝的に中国の権利を認めさせて有利な仕組みに組み入れます。

悪くどいとは思いますが、日本も似たような仕組みを活用して発展してきました。

ただ日本は現地の企業をできるだけ活用し、現地人を雇い、現地にも外貨が入り、投資したものが現地でさらに経済を発展できるように、相互依存=共存するような仕組みで活用してきました。

ある程度返済されたら、「借金の返済不要」と現地国をさらに助けます。現地国は自ら日本との交易に対して優遇処置をしていただきました。

中国共産党とは異なります。

 

外国にどれだけ投資できるかが影響力であり国力になります。

外貨、特に基軸通貨のドルだからできます。日本は外貨を多く稼ぐために消費税の仕組みを上手に活用しています。

「政府の錬金術」というタイトルでいつかコラムに載せます。

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