物づくりの小話し、あれこれ 96話 青野城の竹の皮、頭痛にノーシン

物づくりの小話し、あれこれ(著者 小林弘司様) 96話

96.青野城の竹の皮、頭痛にノーシン

 稼動率を下げたくないために、ロットをさらに大きくしたり、欠品になりそうだといっては、信
号カンパンの基準数を上げる。まったく悪いパターンである。
段取替えの短縮やチョコ停対策、収容数の見直しなど、小ロット化の地道な活動はしない。
カンバン待ちや大ロットのために、部品は余るほどあるのに、肝心な当該部品が無いというような
ことが起こる。要に二度置き、部品の積み替えなど、2次的な不具合が発生する。
 これは、頭痛だといってはノーシンを飲み、胃を痛めているのに気付いていないのに似ている。
頭痛の原因を見付けて直さないと、もっと大きな病気になってしまうことにもなりかねない。
 青野城の攻防で、敵の攻めてを防ぐ為に城壁に竹の皮を張りめぐらせた。
敵は滑って悪戦苦闘した。城側は勝利に酔った。
しかし、その皮に「火」を放たれてついには落域した。1つの物事には必ず良い面、悪い面がある。
その両方を知って、道理を誤らぬことである。誤りが少ないのは、原理・原則に基づいた行ないで
ある。

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