2001年2月
1の軽さと後につく単位の重さ
著者: エイム研究所 矢野 弘
物をつくるとき「短時間でいっぱいできた!」 といって生産性が上がり儲かったと思う人が多いでしょう。しかし、つくるということは材料代,工賃,設備,電気など作れば作るほど、お金はドンドン出ることばかりなのです。
売れれば、お金が入るのですが、売れ残ったり遅れたりすると、お金は出ままなので損をします。
例えば寿司屋に行ったとします。満腹の仕上げにトロが食べたいと板前にむかって『トロひとつ!』とたのむと、後一口でいいのに、なぜかしら2個出てきます。食べるときは1っ個づつで注文は2個=1丁なのです。これは板前の押しつけですね
ところが1人前をたのむと各種1っ個づつだが、8個かためて出てくる。これはお店の「だきあわせ販売戦略」ですなー。
さらに仕入れをみると儲けようとしてマグロを一匹仕入れ、安くしようとしています。たしかにグラム(g)当りは安いのだが、売れ残ったりすると赤字になるか、ふにゃふにゃのネタを出す事になりお客が離れ、結局儲からなくなる。
なぜかしら前工程にいくほど同じ『1』なんだけれども後に付く単位が変わって、どんどん大きくなる。
物づくりが得意な工場でも同じことが一杯ある。
そんなに欠品が心配ならば「定年退職分までつくったら・・・」
お客様の立場にたったものづくりとは、同じ『1』でも、お客の単位に近づくことなのです。あなたの管理している単位は何ですか?・・・