物づくりの小話し、あれこれ(著者 小林弘司様)
101.5つのWhyの履き違い
「なぜ?」を5回繰り返せ。そうすれば本当の要因が判り、本当の対策ができる。
これは、改善を進めるに当たっての基本姿勢を示す1つである。
ところが、何を履き違えたのかよくこんな光景を見る。
Q1.「なぜ、こうなったんですか?」
A1.「○○が原因でなったと思われます」
Q2.「なぜ、○○が原因なんですか」
A2.「△△の現象がでていたので、○○だと思います」
Q3.「△△の現象はなぜ、でるんですか」
A3.「先程、申しましたように○○が原因で、でたのだと思います」
Q4.「どうしてですか?」
A4.「???ええ、現場をみていただいたらよく判ると思います」
Q5.「どうして、現場をみたら判ると思うのですか?」
A5.「言葉では説明しにくいところもありますので・・・・・・」
Q6.「なぜ言葉では説明しにくいのですか?」
「どうしてですか?」「なぜですか?」これを更に連発されると、しまいには「そんなに知りたき
や自分で調べろ!」と捨て台詞も言いたくなる。
5つのWhyは、聞き出すためのツールではなく、自らが真因に迫るための行為、を示唆するもの
であることを認識してもらいたい。
座して、こんな質問ばかりで情報を集めていると、真因に迫るどころか、馬鹿にされるか、嫌われ
者になるのが「オチ」である。