初めが肝心 新人教育は「3S5T」から

著者: エイム研究所 矢野 弘

さあ、新人が職場に入ってきました。仕事をすぐにでも覚えてもらわないといけません。ところが、多くを覚えなければならない新入社員より、教える側の先輩としてやるべきことが多くあります。
新人は職場に入った瞬間の雰囲気が基準になります。生まれたての動物が最初に見たものを親だと思うように、整理整頓の状態や働いている人たちの姿勢が、緊張の中で無意識に刷り込まれます。

 

そのため、新人が入る前に職場の整理整頓「3S5T」が大切になります。ダーウィンの進化論と同じで、入った環境で人の成長方向が決まります。
長年仕事をしていると、先輩として当然知っていて当たり前のことが、新人にとっては「誰?何? どこ?」の連続です。ではまず、今の職場がこのようになっていないか見てみましょう。これはある会社の光景です。

覚えることが多い始まり

信じ教育

入社3年目の先輩は、課長から用事を頼まれています。簡単そうな仕事なので、ついでに新人教育をしてみようと思いました。新人の知識を増やすためもあるが、会社のいろんな場所で、いろいろな人と合わせて周りの人に新人を知ってもらおうと……、後輩思いの先輩です。

新人教育

日ごろ、先輩は「丸ちゃん」とニックネームで呼ばれています。新人を呼んで用事を頼みました。新人はこの人が「丸ちゃん」であることは、何度か聞いているので知っています。しかし、本名で誰も呼ばないし名札を付けていないので、名前は分かりません。
新人は頼まれた場所や物の名前が初めて聞くことなのでさっぱり分かりません。とりあえず言われたことを覚えて会社の中を探検ついでに探すことにしました。

新人教育

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